FXの気を付ける点

　外為の主なリスクには、最初に外国為替相場の変化リスクがある。外国為替相場の変動があるおかげで利ざやが生まれる反面、損失を受けるときがある。証拠金の何倍もの交換を行うことができるため、ロスが預けた証拠金を上回り、追加の証拠金を請求されることも考えられる。

　第二に、外国為替業者への信用不安が知られている。個人投資家から預けられた証拠金を、為替業者の資産とは分けて信託金融機関に信託分離管理するといった保全管理をしていないFX業者では、為替業者が破綻した時には、預託していた証拠金が保全されることはないと考えてよい。とある業者では、FX取扱金融機関が持っているポジションが強制的に清算されて、かつ証拠金が返ってこない問題が発生している。為替業者によって預け金の保管方法が異なるので、規約などで確かめておくのが望ましい。

　また、マイナススワップポイントの危険性もある。高金利の通貨を売却し低い金利の通貨を購入する取引をする時、スワップポイントの支払いが必要となる。スワップポイントは当該の通貨ペアの金利の差が逆転しないかぎり支払わなければならないので、特に長期取引の時にはスワップポイントの収支が多額になるときがある。

　以前は通貨証拠金取引についての法体制が存在せず、規制もなかったので、為替手数料を騙し取ったり、断定的意見を提供しての行き過ぎた勧誘をしたりといった要注意な外国為替証拠金取引業者が多数存在したことも忘れてはならない。為替手数料や危険性に対してのきちんとした説明の無いFX取扱金融機関とは契約すべきではない。